ネットショップ運営者へのアドバイス(2)
こんにちは、
ネットコンサルタントのクエストです。
前回、ネットショップ運営者へのアドバイスでしたが
今回も引き続き、大事な視点、考え方について
ポイントを押さえてお伝えしていきます。
私自身、情報教材の販売や企画・紹介、
数多くのサポートを行ってきました。
今でもサポートに月60時間は費やしています。
こうした中には「クレーマー」や「クレクレ君」
といった『奪う』事を目的とした方もいました。
一件すると善意の相談者のようなタイプの
『時間を奪う』という方も存在します。
毅然とした態度を取ることも必要ですが、
まずは相手の話を聴き取る努力をすること。
多くの場合、この段階で怒りは収まるので、
それ以上ごねる場合は何かが欲しいのです。
そうしたことも『聴き取る』ことをすれば
目的が何なのかが見えてきます。
厚かましいクレーム
ネットで話題になったイギリスの話しを一つ。
とあるカフェに入った女性客が、
「一杯のお湯」を注文したところ、
日本円で約330円請求されたことで
「この店はボッタクリだ」とネットの
クチコミサイトに書き込んだという話しです。
以下、一連の流れを書くと・・・
1.女性客が1杯のお湯とレモンスライスを注文
2.約330円を請求された
3.もっと安いはずだと思い込んでいた彼女は、
「どうしてタダの水がこんなに高いのよ!」
と、ウェイターに文句を言う
4.ウェイターは少々いらつきながら
「レモンスライス1枚のコストは、
1人分のコーヒー代と同じ」と回答
5.女性客は「この店はボッタクリだ!」
と、クチコミサイトに書き込む
このやり取り、ツッコミ所が満載なワケですが
今はグッと自分を抑えて次へ進みますね。
見事な店長の回答
このクチコミサイトの書き込みに対して
店長が批難に対する反論を書き込みます。
「あなたがカフェに入るとウェイターが席に案内し
メニューを渡し、オーダーを受けて・・・」
(中略:作業内容を事細かに並べ上げる)
「さらにお店を経営する上で、家賃、光熱費、諸経費、
人件費がかかり、・・・(経営コストが続く)」
「レモンスライスの原価の他に、
接客に要した時間のコストを積み上げると
約260~390円かかります」
「お店のサービスを無料で受けられて当然
という、あなたの厚かましい態度を見て
私たちの接客も失礼になったのでは」
これに対してネットの反応は、
「店長の切り返しが見事!」とか、
「この女が厚かましい!」だったそうです。
これが日本なら、大炎上しているでしょうねぇ
商品の値段は価値で決まる
商品の価格に対する考え方ですが、
『請負』などの場合は、先の店長のように
かかった費用が積み上げられ、技術料や、
管理・監督などの費用も上乗せされます。
大量生産されるような商品も、コスト計算して
商品の価格を決めているので正しいように見えます。
でもね、これって
商品の価値を無視した論理です。
極端な例を挙げれば、海で拾ったキレイな貝殻を
交通費と人件費を上乗せして、「10ヶ2万円」
として販売しようとするのと同じです。
またこの店長には『客単価』という考えもなく
その場限りの言い逃れ的な反論をしています。
数々の問題点について
まずは、なぜこのようなクレームが起きたのか?
・価格の表示・説明がなかった
・客層を設定していなかった
店構え次第でで、このような求めていない方の
来店を未然に防ぐことが出来ますよね?
そしてこのようなクレームが発生したという
大事なフィードバックが得られたことを
この女性に感謝し、謝罪すべきです。
「もう二度とこない!」と宣言していた女性も
店長がそのようにクレームに感謝し、謝罪と
改善を行うことを告げたらどうなるでしょうか?
この女性も悪気があったわけではないので、
そのように好意的にクレームを受け取られ
改善すると言われれば悪い気はしないでしょう。
日本では少ないですが、勝ち負けに拘る方もいるので
謝罪した(負ける)ことで丸く収まるものです。
表面的に負けたように見えたとしても、結果的に、
客単価以上にお金を使ってくれるようになれば
ビジネスとしては大成功になります。
ネットでクチコミは拡散する
このような店長の対応を、
ネットの潜在客は興味を持ってみています。
この店長の反論に「お見事」と書き込んだ方も、
冷静に考えると、このカフェでは客の求める
価値と価格があったサービスは受けられない、
そう感じて、そのカフェには行かないでしょう。
しかし逆の対応をした場合は、
このカフェの未来に期待するようになり、
一度は自分の目で確かめてみたくなります。
改善が行われていれば、そのように書き込まれるし
予想を上回るような改善が行われていれば、
驚きと賞賛のコメントが得られるでしょう。
1人の客の1つのクレーム対応と考えずに、
売上を大きく伸ばす絶好の機会と捉えるべきです。
誰がお金を払ってくれるの?
どんなにコストをかけても売れなければ
まるまる赤字になってしまいますよね(笑)
【誰を相手にビジネスするのか?】
客に反論するのをネットで晒して
この店長は誰に勝ったつもりなのでしょう。
客と『勝ち負け』を競うって(ー_ー)
どんなに商品にコストがかかっていようと、
客が商品にその価値を見いだせなければ
価格が『高すぎる』と思います。
しかし、その価値を客にしっかりと
納得して欲しいと思わせることが出来れば、
極端な例の「10ヶ2万円の貝殻」でも、
それを喜んで購入してくれるのです。
商品の価値を伝える
最近は、ラーメンやうどん、蕎麦などで
お店の『こだわり』を客に見えるように
表示するところが増えましたよね?
そうした『こだわり』って読んでしまうし、
それを読むと食べるのが楽しみにもなります。
食べる前から、価値が上乗せされてます。
食べたあとでも納得の美味しさだったなら
大繁盛すること間違いなしですよねーー
お店の価値を高める表示や、
社長のこだわりや価値観・考え方など
ネットでは当たり前に明示されます。
「お品書き」ひとつとっても、
料理名と料金だけを書くのではなく、
美味しそうに感じる説明文があれば
それだけで商品の価値が上がります。
ただの「お湯」だって、
「日本から取り寄せた鉄瓶で湧かした
鉄分が溶け込んだ風味豊かな白湯」
このような説明を英語と日本語で書かれていたら
「330円」が高いとは思わなかったでしょう
むしろ、3倍くらいの価格設定でも・・・
商品価値を高める方法を学べば、
価格競争であたふたせずに済みますよ。
それではまた♪