「この商品が欲しい」と決めている人に、
クドクドとセールスするのは親切でしょうか?

今から十数年前のことになりますが、

当時、私は浄水器に凝っていて、

安いモノから段々と高価なモノへと関心が移っていた時のことです。

ある浄水器を扱うメーカーのキャンペーン広告を目にしたのです。

確か、価格は14万円くらいだったと記憶しています。
1ヶ月ほどのお試しが出来ると言うことだったので、
直ぐに営業マンを呼び、取り付けて貰う事にしました。

約束の日、浄水機を持って営業マンが訪れました。

私は、購入の意思があることと、
時間が無いので、商品の説明を簡潔にするようお願いしました。

営業マンは
「解りました、出来るだけ簡潔に説明します」

そう言ったにも拘わらず、営業トークを始めました。

「クエスト大王さんは、○○についてどう思いますか?」

「○○○に、不安を感じたことはないですか?」

    ・
    ・
    ・

『そんな事はどうでも良いから、商品の説明をしてくれ!』

ちょっと、強めに要求しました。

そして、商品の説明を始めて間もなく、
また、下らない質問を始めて来たのです。

『もう良いから、浄水機を設置してくれ!』

すいません、もっときつい言い方をしたかも知れません。

『そのクチを閉じて、作業しろ!』

その男はようやく作業を終えて、私に
下らない質問(営業トーク)をしてしまったのです。

『おまえのトコロの浄水機は買わないから、
 今すぐ浄水機を外して出て行ってくれ!!』

私のことを

「なんて理不尽なヤツ」と、

思われたかも知れません。

私は出張が多く、ほとんど家にいなかったので、
『お試し期間』なんてどうでも良かったんです。

だから、営業マンが来た時に、契約書にサインすると話していたのです。

それにも拘わらず、彼は、

『商品を検討している方』
『購入を迷っている方』

に向けた話を始めたのですよ。

実は、これと同じ事が、サイトの作成時に行われていることが多いのです。

私がいつも書いている

『ユーザビリティーを考えたサイト作り』

多くのサイトが、検索結果からの集客によるモノですね?

他の、誘導サイトからの集客であったとしても同じ事ですが、
訪問者が、どの意識レベルにあるのかを知っていなければならないのです。

 ・どんな商品があるのか知りたい
 ・どんな関連商品があるんだろう
 ・あれとこれと、どう違うんだろう
 ・この商品の使い心地は?
 ・この商品が欲しい

検索するキーワードによって、訪問者が求めていることが解るはずです。

それが、そのサイトの目的になっていて、
そこに、訪問者が求めている情報を提示する。

私の例え話のように、既に購入する意思があるのであれば、

商品のごく簡単な説明と、購入リンクがあれば良いんです。

この場合であれば、購入にあたって必要な情報です。
例えば、送料だとか、納期だとかね。

それを、ダラダラと商品の売り文句が並べられて、
何度もスクロールしないと購入リンクが出てこないようであれば、

そんなサイトからは買わないんです。

買うと決めている人には、

「商品名と、色とサイズと、納期と購入リンク」

これだけあれば、買うんですよ。

優れたコピーなんかも必要無い。

『誰に対して、商品を紹介・販売するのか?』

この事を考えるだけで、サイトの成約率は必ず向上します。

どんな商品があって、どの商品が良いのかを探している人には、
商品をいくつかのパターンで比較して、アドバイスしてあげればイイ。

訪問者が何を求めているのか?

特に、携帯サイトの場合は

『目的意識が強い』

その事を、頭の片隅にでも留め置いて下さいね。