先週のメルマガの編集後記で、
『原発』について書いたんです。

そのあと、
福島第1原発事故について調べていたら、
あっという間に半日過ぎてました(^_^;

その時の、官邸のこととか
保安院、保安委員の対応とか・・・

で、事故調では出てこなかった
オモシロイ事実を見つけました。

なんと、100億円の税金を投じて作った
原発事故発生時のシミュレーションソフト!!

始まりは、税金の無駄遣いのための
ソフト開発だったと思われるんですが、
でも、出来上がったモノはハンパなモノじゃない。

311原発事故発生時に、
このソフトが適切に使われていたら、
後手後手に回った対応が逆転していたんです。

だってね、実際に原発事故を何度も起こして
集められたデータと、シミュレーション結果を
何度も付き合わせて作られたソフトなんですから。

ま、日本製じゃないんだけどね。

そう、原子力潜水艦や原子力空母を使っている国です。

なので、地震動のような衝撃があるのは
当たり前のような状況下での使用が前提です。

事故発生直後の対応で、状況が一変する事を知っています。

だから、
総電源喪失も、メルトダウンも、今回のようなベント放出時の拡散で
どこにどれだけ放射性物質が行くのかも、DVD1枚とパソコンで
あらゆる事態を想定したシミュレーションが可能だったんです!!

これを使っていたら、
死の灰が降る中で避難しなくても良かったんですよ。

さらに付け加えると、このシミュレーションソフトには、
国内全ての原発の、1基ごとの詳細なデータが入っています。

例えば、フランスなどではこのようなソフトを、
現場に1つと、離れた指揮所でそれぞれ動かし
シミュレーション結果を突き合わせするようにしています。

だから、計器が狂っていてもすぐに判別できるワケ。

でも、日本では電力各社が拒否。

そんな事故を前提としたモノは置けないとかorz

これがあったら、

「○○時までには注水が必要。しなければ○時間後にメルトダウン」
 (実際はもっと詳細な予測結果が表示されます

「○○時までにはベント放出が必要。しなければ○時間後に核格納容器爆発」

メルマガでも書いたけど、

安全基準て、車で言えば車検みたいな
最低限のハード面の事でしかないんですよ。

問題は“誰が”運転するかって事。

車でさえ運転者によって、凶器に変わるんですよ。

今の電力各社には、
原発を運営・管理する能力はありません。

安全な原発を作れたとしても、
それを扱うモノが駄目なら、
これはもうどうしようもないですよね。

現に311でも、緊急冷却装置が働いたのを
手動で切ってるんですからね。意味ないです。

計器が正しく動いていなくても、
先程のソフトで、かなり正確な予測値が出ます。

つまり、フクイチから情報が官邸に届かなくても
正確な予測値があるので、正しい対応が出来たんです。

もっと言っちゃうと、どこに、どの放射性元素が
いくら降るのかさえ数字で予測できるんですよ・・・

人命と生活と故郷と、そして、
血税をかけた壮大な無駄。。

自分が無知で、愚かで恥ずかしく思えました

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■私が読んで、参考になった書籍はコチラです

『日本の原子力施設全データ』北村行孝・三島勇:講談社

 311の前の年に購入。
 どこの原発のプールも、使用済み燃料棒でイッパイです。
 
 このデータを見ると、再稼働が
 現実的に不可能である事が分かります。

『原子炉時限爆弾』大地震におびえる日本列島広瀬隆:ダイヤモンド出版

 311が起こる前に出版されていて
 予言の書と言われた本ですね。
 
 かなり広範囲な知識が得られますよ。

『原子力防災』原子力リスクすべてと正しく向き合うために松野元:創英社/三省堂書店

 電力各社の“教科書”と言われていたとか。
 この通りの事が行われていれば・・・・
 
 だから、今の電力各社のままでは
 原発の再稼働なんて無理なんですよ。
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この3冊は、原発を考えたときに
是非、読んでおきたいモノですね。

ちなみに、これらを読むと背筋が凍りますよ(^_^;
暑さなんて確実に吹っ飛びます。

今回の原発事故について、海江田や斑目らが
その時の事を回顧録として出版してますが、
読む価値はまったく無いです。時間のムダ。

最後に、

避難区域が半径30kmに及ぶとき
農作物に放射線の影響を受けるのは
なんと半径100kmになるそうです。

これって、常識だそうですが
あなたは知ってましたか??