「32才の仕事が忙しくてダイエットする時間が無く、
春に新人が入ってくるまでに痩せたいと思っていて、
昨年の健康診断で太り気味と言われた、あなただけに
見て欲しい情報があります・・・・」
「通販で購入したダイエット器具が1つ以上有り、
ダイエット食品を2つ以上試したことのあり
さらにトマトダイエットをした経験があり
新年度のPTAでイメチェンしたいと考えている
42才の主婦の方だけに知って欲しい情報があります」
前回、上記のように相手を特定することで
“濃いアクセス”を集められると書きました。
しかし、「それでは誰も集まらないんじゃないか」
という疑問が、頭をよぎったのではないでしょうか。
では逆に、
「ダイエットに興味ありませんか?」
もし、上記のようなキャッチコピーだったとしたら
それに続くコピーのチカラが強くなければ、
「な~んだ広告かよ」で終わりです。
ここでイメージしてみましょう。
最初の例文では、
一番大きな円が「ダイエット」です。
その中に「男」のやや小さな円があり、
その円の一部を横断するように「32才」という括りの円が重なります。
この他に、「健康診断」や「春、新入社員」というような
いくつもの集団を代表する円が重なります。
一見すると、これらすべてに該当した人が対象なのですが、
この文章を読んだ人は、そうは受け取らないのです。
女性でも「新入社員」であれば気になって目を止めます。
「32才」でなくとも、20代後半から40代の方は
そこに自分が含まれると認識することが多いですよね。
文章の上では、相手を限定しているのですが、
読み手の方は、そこに自分が所属するグループを探し
共通点を見いだそうとしてしまいます。
これは、人間の脳に本質的に備わった機能で
無意識の内に、共通点を探してしまうのです。
その結果、
「男」である人すべて、
「新入社員」となる人、受け入れる人、
「健康診断」でダイエットを意識した人、
「中年」にさしかかっている人、
「ダイエット」したい人すべて。
と言うように、範囲を絞り込んでいるはずなのに
逆に対象者が広がっていってしまうのです。
グループを限定することで、
その集団に属したいと無意識に
拡大解釈してしまうのです。
さらに、限定されたグループの人だけが知る情報って
いったいどんなことなのか、秘密にされると知りたくなります。
そうすると、
「私は違うけど、友人がそうだから・・・」と言うように、
『自分にも知る権利がある』と言う心理も働きます。
限定したことで、逆にドンドン範囲が広がっていき
広がるだけではなく、『知る権利』まで意識が高められるのです。
つまり、
「ダイエットか、別に読まなくてもイイかな」が、
「32才って、俺、35才だけど同じようなモンだよね」
「こんなに限定される情報って、いったいナンだろう・・・」
最初、ダイエットだけなら読まれることはなかったモノが
気になって、その先を読まずにいられなくなっていきます。
限定されているから、知りたくてしょうがなくなります。
ダイエットに“興味がある”と言う段階から、
“非常に強い興味・関心”へと変わっていきます。
ただ、アクセスを集めるだけでなく
その先の商品に対しても、強い興味・関心を持って
その記事を読んで貰えることになります。
これは、「ダイエットに興味がある人」と
呼びかけただけでは起こりえなかった現象です。
言い忘れましたが、特定された条件に
バッチリ当てハマる人は、人ごとじゃないですよね?
「自分に呼びかけられている」んですから。
後者の例文に至っては、
「通販でダイエット系商品を買ったことのある人」です。
既にダイエット系商品の購入経験があるため、
商品の購入に対する抵抗感がほとんどありません。
さらに、「つい購入してしまった」人でもあるわけですから
成約率が高くなるのは自明の理なのです。
その結果として、相手を特定・限定することで、
アクセスが増え、成約率も高くなるのです。
これが、
【ターゲッティングのチカラ】なのです。