ギバー(GIVER)&テイカー(TAKER)成功法則
ギバー(GIVER)&テイカー(TAKER)成功法則

5年前に、これについて一度書いています。

⇒ ギバー(GIVER)、テイカー(TAKER)

今年に入ってから、
似たような事が書かれた書籍が販売されています。
『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代』

実は、まだこの本を読んでいないので
詳細な中身は分からないのですが、
読者の感想などを見ていると
勘違いされているようですね。

この書籍に書かれている『最後通牒ゲーム』も
30年近く前に、200名規模で実験が行われました。

船の科学館でね。

心理学・行動経済学者でノーベル賞を受賞した
ダニエル・カーネマンの有名な実験なんです。

なので、このような考え方は
目新しいモノってワケじゃないんですよ。

それでは、一つ一つ解説していきますね。

GIVE、GIVER、与え続ける人

「与えるって何を??」

最初に疑問に思うのは“そこ”ですよね?

それが普通なんですが、例えば、
『ボランティア』があります。

ボランティアで与えるモノって何でしょうか?

ネット上でも『神』と呼ばれるオタク達がいますよね?

情報をアウトプットするのも“GIVER”です。

先程紹介した書籍では、
ビジネスでの成功について書かれているので
広い範囲での説明がないので誤解を生むようです。

『与える』というのは、モノや情報だけじゃないということは
ボランティアの例でイメージして貰えたと思います。

もう少し説明を付け加えるなら、
赤ちゃんや3才くらいの子供も“GIVER”なんです。

そこにいるだけで、与えてくれています。

それって、何を与えられているでしょうか?

ビジネスの成功哲学には『全人格』とか
『トータルパーソン』という考え方があります。

その中でも“GIVER”であり続けることが基本となっています。

この『与える』というコトについては、
この後でより深く説明していきますね。

TAKE、TAKER、奪い続ける人

『相手を騙してでも○○○する人』等のような
犯罪的なモノ、倫理的にアウトな例は論外です(^_^;

例えば、
『いつも何かを“誰かに”求め続ける人』

それとね、意外かと思われるかもしれませんが

『悪いのは、“あの人”の所為』

『“あの人”が、○○○するのは当たり前』

誰かに対して、自分の権利だけを主張したり、
当然のようにそれを要求したり、責任転嫁したり。

これら全て、“TAKER”のすることです。

「だけど自分の権利を主張するの当たり前じゃん」

「マクドで、ハンバーガー売って貰えなかったら怒るよ」

もしあなたが、“GIVER”なら
そんな主張する必要も無いし、
そういったトラブルも発生しません。

トラブルの原因を作っているのは、
“TAKER”でいる自分が引き起こした結果です。

【原因があって、結果がある】

結果だけを見たり、求めたりする人。

こうした人を『奪う人』=『TAKER』と呼びます。

奪うのは、相手のプラス思考やプラスの感情を、
マイナスに変えるということも含まれています。

奪うのは、金銭的な価値のあるモノだけじゃありません。

もっと簡単に言うと

『不平不満や、愚痴、文句を垂れ流す人』

こんな人には、誰も近づきたくないですよねぇ

誰でも“GIVER”になれるの?

全ての人は“GIVER”で生まれてきたのです。

“GIVER”は、特別な存在でも、
高等なテクニックでもありません。

「ありがとう」と相手に感謝するだけで
誰でも“GIVER”になる事ができます。

相手を労うことができれば
誰でも“GIVER”になれるんです。

あなたが近くにいるだけで
「楽しい」とか、「くつろげる」とか
そういったプラスの気持ちにさせる存在なら

あなたの存在自体が“GIVER”なのです。

だから、赤ちゃんや子供は
存在自体が“GIVER”なんですね。

そして、よく勘違いされているのが、
いつも“GIVER”で有り続けなければならない。

その様に誤解している人が多いんですね。

それは理想ですが、
時には誰かに甘えたくなることもあれば
腹を立てて怒ることだってあります。

疲れて愚痴っぽくなることもあるでしょう。

心を持った人間だから、それで自分はダメだと
残念な判断をしないで欲しいんです。

1日を通して“GIVER”でいられる時間が、
少しでも多くなればイイじゃないですか?

つまり、“GIVER”でいることを心がける。

そういった意識の持ち方の方が重要なんです。

いつもそういう意識でいられたら、
その時点で既に“GIVER”になっているはずです。

“GIVER”になると、どんな良いコトが起きる?

解り易い例で説明しますね。

自分からドンドン情報を発信すること。
これも“GIVER”ですよね?

これを繰り返していると、一人では集めきれないほどの
とても多くの情報が集まってくるようになります。

情報を求めなくても、勝手に集まってくるんです。

“GIVER”でいる人には、いつも人が集まります。

人も、情報も、ビジネスも集まってきます。

逆に“GIVER”でいて、成功できないコトの方が不思議です。

冒頭で紹介した書籍には、
その様な場合の対策についても書かれているそうなので
この記事を書きながら、Amazonで注文してきました。

⇒ 【GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代】(単行本)

『最後通牒ゲーム』をもっと高度にした実験

最後に、我々が行った『最後通牒ゲーム』ですが、
ルールを簡略化して、ポイントを獲得するゲームとして
200名を2つのグループに分けて実験が行われました。

実験の主旨は伝えずにね。

■勝利条件:より多くのポイントを獲得すること

・ルール1:5ラウンド制で合計点を競う
・ルール2:両者が『赤』を選択すると-2P
・ルール3:両者が『黒』を選択すると+2P
・ルール4:『赤』と『黒』に別れた場合は、
      『赤』+1P、『黒』-1P
・ルール5:カードを引かない選択、パス有り
・ルール6:各グループは別室で協議・選択を行い、
      相手に作戦を知られないようにします。

お互いに赤いカードを選択し続ければ、
同じポイントとなり、引き分けになります。

でも、赤いカードを引かないと、
相手に勝つことは出来ませんよね?

お互いに黒を出し続ければ、
プラスでの引き分けになります。

黒いカードやパスはなぜ存在するのか?

自分だけが勝つには赤いカードを選択するのが当然です。

しかし、相手が黒いカードを選択したと
ゲームマスターから状況が知らされます。

このとき、あなたならどちらのカードを選択しますか?

あなたが赤を選択し続けるだけで、
もう勝利は確定しますよね?

この実験に私は、ゲームマスターとして参加しました。

なので、両グループの協議内容を知っています。

「どうして相手は黒を選ぶんだ?」と、
赤を選択したグループはとても困惑していました。

このゲームの勝利条件は、勝ち負けではなく、
どれだけを多くのポイントを獲得できるかなのです。

だから、黒を選び続ければ良いだけなんです。

わざと勝ち負けを競うように誤解される環境を作り
“GIVER”&“TAKER”を体験して貰ったわけです。

だから、『最後通牒ゲーム』とは違います。
このゲームを『赤黒ゲーム』と呼んでいます。

最近は紹介される機会が増えたようですね。

このゲームで、お互いに勝ち負けを競うのか
それとも、お互いに繁栄する道を選ぶのか。

“GIVER”でいる人なら、
スグに気がつくことなんです。

それではまた♪